国際社会の第一歩
仕事柄、大学生と毎日顔を合わせるけれど、いつのまにか年齢の差が
開いているのに気がつく時がある。入学したての1年生や、入試の際に
受験生に接すると、ふと自分自身の高校時代を懐かしく思い出すのである。
東大阪で産まれて育った私は、上宮に進学した。
遠くは奈良や和歌山からも通学しておきており、
地元しか知らなかった私にとっては、未知な世界への第一歩でもあった。
毎日が新鮮で、ある種の興奮と緊張感に包まれていたような気がする。
通学途中での女子高生との出会いや、部活など、脳細胞の一つ一つが
活性化し、将来に対する夢を見て、あのころの自分は人生で
最も輝いていた時期だと思う。
卒業後、早稲田大学に進学し、大都市東京で様々な学生と接した。
研究の楽しさも知った。人種のルツボと呼ばれるニューヨークの大学院に
進学し、世界を見た。感じた。今は、研究活動を通じて世界中飛び回っているが、
上宮への第一歩が世界への第一歩だったような気がする。
(上宮中学校2008年度学校案内 P11から引用)